今や技能実習生全体の半数を超える16万人という供給力を持つベトナム人材。
日本国内での犯罪者数が中国人を抜くなど、最近ではネガティブなニュースも流れていますが、それでも彼等が採用されるのには魅力があるからです。
その良い部分も悪い部分も今回はお話したいと思います。
ベトナムは日本が好きな国ランキングで1、2位に非常に僅差の3位(1位2位同率で台湾、タイ)というかなりの親日国です。
ベトナム人に日本のイメージを聞くと、「勤勉」、「規則正しい」、「女性が優しい」などの人物像から、「ホンダ、テクノロジー、お金持ち、アニメ、味の素」など非常に多くの意見や情報が出てくる事からも彼等の日本好きが伺えます。
経済的に強く高品質な物を作り多様な文化に恵まれた日本に憧れ、日本語を勉強する若者も少なくありません。
そして何より魅力的な「高い収入」に憧れて日本を目指します。
ベトナム人の平均年収は約30万円で月あたり2.5万円と日本の約5分の1で、彼等が日本の給料を魅力的に感じるのは当然です。
また現地大手日本企業の成功もあり、労働環境に良いイメージを持っている人が多いことも事実です。
このイメージが彼等に大きな期待を持たせますが、ここに罠があります。
ベトナムは海外に労働者として出国する場合、労働者は送り出し機関を通さなければビザがもらえません。(技能実習生をすでに招聘されている企業様はご存知でしょうが、主に日本の受け入れ組合の現地提携先です。)
もちろん全てではないですが、
一部とは言えない現地送り出し機関が彼等に対して
渡航費や書類申請費用、教育費、自社の紹介料を乗せた金額を彼らに請求します。
その額約70万〜100万円。
これがベトナム人材を安く招聘できる要因です。
例えばフィリピンなどでは(フィリピンも政府認定の送り出し機関を通す事が法律で義務付けられています)、フィリピン側の法律で現地での教育費や渡航費、申請書類作成費を本人に負担させる事は認めていません。
全て受け入れ企業側(日本側)の負担です。
ですので技能実習などで海外からの招聘を試みた場合、ベトナム国からの招聘は一見、他国より安く感じてしまいます。
しかしここに落とし穴があります。
先ほど述べたようにベトナムの平均年収は30万円ですので、これは年収の2.5倍〜3.5のお金を支払って来るわけです。
親戚中から借りて来る人もいれば、送り出し機関の借金という形で来る人もいます。
それでも日本で技能実習という形で3年間学びながら働けば、これは支払えない額ではありませんし、ベトナムに帰った後現地の日本企業で働ける可能性もあります(現地日本企業で採用された場合の平均月収は5万円ほどです)。
しかし、ここに受け入れ企業側の賃金未払いや寮費名目の過度な徴集などが起こると状況が一変します。
毎月の家族への仕送り額が足りなくなったり、下手をすれば技能実習が終わったのに最初の送り出しにかかった借金が返せていないような状況になります。
その状態では彼等は国に帰ることができません。
そうなると技能実習途中で失踪したり、技能実習終了後に帰らず不法滞在となってしまうのです。
一度不法滞在になると、帰国しようと空港に行けば捕まってしまいますので、そのまま日本で色々な事をします。
そしてそういった人達が増えるとSNSなどを通じ仲間が増え、組織化します。
もちろんほとんどの日本企業は正しくベトナム人材に活躍してもらっていますし、ほとんどのベトナム人達は技能を身に付け合法的に国に帰っていきます。
ただ、私達がここで言いたいのは、人種に関わらず労働者や研修生にとって、とても苦しい状況を作ってしまえば、人は間違いを起こしてしまう事があるという事です。
昨今のニュースで流れるベトナム人材に対しての懸念の要因は日本側にも多くあると考えます。
ベトナム人を表す4Kというのを聞いた事のある人も多いのではないでしょうか。
「器用」「向上心旺盛」「近視眼」「交渉上手」です(カカア天下やコネ社会なんていうのもありますが)。
ベトナムの伝統工芸である刺繍を見てもわかるように手先が器用で、さらに家族大好きの彼等は自分の両親よりも多くのスキルを身につけ沢山稼ぎ、両親を養ってあげようという考えから大変勉強熱心で向上心旺盛、そして儒教の考えが広く浸透しているので、年功序列の縦社会であり、日本人に似た空気を読むという事ができるため交渉上手です。
これらは仕事において大変重要な要素で、彼等の多くはそういったスキルを持っています。
そこで日本企業が彼等の1年後の100万より今日の100円という近視眼を利用し、無理に安く雇用してはいけません。
逆に無理に高く雇用する必要もありませんが、彼等の置かれた状況をよく知り、お互いがWIN-WINになる適正な価格で招聘する事が大切ではないでしょうか。
今回の特定技能実施に向け、多くの日本側協同組合や現地送り出し機関が営業停止となり、違法な雇用をした企業は海外人材の受け入れができなくなりました。
これは彼等に無理をさせた結果です。
これから始まる特定技能においては、彼等は学びに来るのではなく働きに来てくれます。
正しいリクルーターと現地送り出し機関を選び、適正な価格で招聘し働いてもらう。
モラルを守りつつ利益を最大化できる会社が生き残るのではないでしょうか。
弊社では初めての採用から送り出し機関の詳しい説明、面接、招聘後のサポートまで幅広くマネジメントさせていただきます。
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