★【都心と地方。どちらがお金が残るのか?海外人材が田舎に向かう理由。】

コロナウィルスで中国からの扉がシャットダウンされ、日本でも経済的に大きな影響をうけていますが、まずは、いち早い疫病感染の終結と、患者様の回復を心よりお祈りしております。

現在の日本は来日観光客からの恩恵も大きく、沖縄や北海道の各所ゲレンデ、日本各地の観光地では外国人を見ない日はないというほどになっているのは周知のことかと思います。

これは、日本が歴史ある観光や四季折々をたのしめる国だということへの認識が広まった結果であります。

結果、各国の富裕層が観光地にあふれています。この経済効果は大きなものです。

依存性が強い分、動かなくなれば、それ相応に反動があります。

しかし、これは富裕層の話。

富裕層は何度も日本に来る中で、日本がどういった場所でどういう楽しみがあるのかということをよく知っています。

日本の地理を理解し、中には文化の微妙な違いも分かる人もいるかもしれません。

これは日本に来たことがあるからです。

外国人が田舎へ向かう理由

しかし、就労を目的とする人たちはどうでしょう。

特に、技能実習などの短期の場合、労働で日本行きを希望されるような人のほとんどは、現在の祖国での給与では満足することができず、経済的に豊かな日本での永年の就労や将来的な祖国でのキャリアアップを求める人たちです。

もちろん、日本になど来たことがない人ばかり。

そもそも、就労先への希望勤務地というのを求められてもどこも未知の地です。「働けるならどこでもいい」となります。

ふたを開けてもまだわからず、地に足ついて初めて自分の配属先が○○県の○○市であることを知るわけです。

ですから、そもそも外国人材は自ら田舎に向かっているのか?というとそういうわけでもありません。たまたま配属先が地方であったということです。

日本では全国どこを見ても一極集中の傾向がみられます。

都内は別格ですが、関西、九州、東北とみても同様です。

皆、仕事を求めて都会に向かいます。すると地方は過疎が進み、働き手がいなくなります。

まさにここに起用されてきたのが外国人材というわけです。

現在では様々なメディアで、外国人就労者の活躍が伝えられています。

人材がいない地方の企業にとって、喜んで働きに来てくれる外国人は期待の星でしかないのです。

地方と都会の賃金差と生活費の差

日本ではご存知の通り最低賃金が都道府県により異なります。

2019年で東京が最高額で1,013円、最低額が15県の790円となっております。

一日8時間の労働で週休1日とすると月で約25日の出勤となりますので、

最低賃金労働で月額換算しますと東京202,600円、最低額の15県で158,000円の給与となります。

その差は約5万円と月になると大きく変わってくることがわかります。

しかし、生活するには収入だけでは計算できません。

支出となる家賃、食費などを計算した場合どうなるのでしょうか。

東京の一人暮らし平均生活費は

家賃76,000円、電気ガス水道8800円、通信費8500円、食費43,000円の合計136,300円

対する沖縄の一人暮らし平均生活費は

家賃42,000円、電気ガス水道7,500円、通信費8,000円、食費25,000円の合計82,500円

となっていますので、その差引は東京で66,300円、沖縄で75,500円となり、沖縄での生活の方が、お金が残ることがわかります。

これは最低限の金額になりますし、あくまで平均の話にはなりますが、都会で生活するにはそれなりの生活費がかかってくることがわかります。

このような事実を考えて、外国人は一体、地方・都会のどちらで就労した方が得になるのでしょうか。

これは人材の背景とケースによります。

例えば、日本語を習得してホテルでのキャリアを積みたいと考える海外人材がいたとします。これは技能実習ではないので、転職も可能ですし、給与の交渉もできます。そうなると、キャリアアップのためには、シティホテルの集中する都心の方がいいでしょう。

たとえ今の給与と生活費が理想的でなくても将来的に飛躍する可能性は都内にしかありません。

しかし、同じホテルでの就労を目的として来日された場合でも、キャリアアップではなく、祖国よりも高額な月収を求め、日本の平均的なホテルマンの給与で満足できる場合、これは地方の旅館やホテルの方が残るお金が大きくなり、仕送りも可能になります。同企業内でのキャリアアップは考えたとしても高望みしないスタンスで長く働けると考えた場合、娯楽が少なく物価の安い地方は理想的となるのではないでしょうか。

先述した通り、日本国内での人口推移により、地方の労働人材が圧倒的に不足していることがわかります。求人募集も形だけのものとなり、どんなに条件を改善しても、人がいないのでは応募を得ることはできません。

そういった観点からも今後の海外人材の招聘は地方を皮切りに、都内へと進んでいくのではないでしょうか。

地方での就労への意欲

企業様と打ち合わせをしておりますと、地方での労働人材についてお困りな方が多くいらっしゃいます。あまりに日本人の労働力がないことから、絶望的になっている企業様は「外国人の方は○○県でも大丈夫かな?」というような質問をお受けすることがあります。

もちろんこれを応募者たちに質問しますと、「大丈夫です」の一言。

気になるのは所得と生活費、そして労働内容がメインです。

そもそも彼らは日本の地域を知らないので、希望地がないのです。

受け入れ機関(外国人を採用する企業)は難なく地方での就労者を見つけることができます。

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